エプソムソルトは経皮から体内に入ることで自閉症の改善にも効果を出すことが海外では知られているようです。
自閉症スペクトラムや発達障害の子には体に自然と溜まってしまった毒素を排出する解毒機能が、定型発達の子よりも衰えているということが言われているので、エプソムソルトのデトックス効果が良いと言われています。
今回はエプソムソルトと自閉症児への効果についてみていきます。
エプソムソルトのデトックス(解毒)機能はすごい?
エプソムソルトの成分は硫酸マグネシウムです。
これをお風呂のお湯に入れて入浴剤として使用すると、皮膚から体内にマグネシウムが入り血中マグネシウム濃度が上がります。
実際に、体内にマグネシウムが入ることはこのような研究結果からも証明されています。
バーミンガム大学バイオサイエンススクールRH Waring博士の硫酸マグネシウムの経皮吸収に関する論文
【Report on Absorption of magnesium sulfate(Epsom salts)across the skin】被験者 19名(男性10女性9)
年齢 24〜64歳
浴槽内の硫酸マグネシウム濃度 600g/60リットルを基本
お湯の温度 50〜55℃
入浴時間 12分間
期間 7日間
採血 初日、2日目と最終7日目の入浴後2時間後
採尿 最終7日目の入浴後24時間以内による硫酸マグ入浴による血中マグネシウム濃度のテストを行なった
【実験結果】
19人中16人で変化が確認出来た血中マグネシウム濃度
1日目 104.68±20.76 ppm/ml
2日目 114.08±25.83ppm/ml
7日目 140.98±17.00ppm/ml尿中マグネシウム濃度
実験前 94.81±44.26ppm/ml
7日目 198.93±97.52ppm/ml
男女間の差 実験前の血中値に差がみられたが、実験後の差は認められなかった(男女間の差は無かった)【考察】
浴槽内のマグネシウムは皮膚から吸収され腎臓を通り尿として排出されていることが確認出来た。
おそらく血中のマグネシウム濃度が充分であたため、吸収されたマグネシウムのほどんどが尿とともに排出されたと思われる 皮膚から吸収された分のほとんどは24時間以内に排出されたと推察できる被験者によっては最大で400g追加して入浴したものもいたが、今回の実験では被験者から副作用の症状は確認されなかった
尿タンパク測定結果からも異常はなく、腎臓へのダメージも認めらなかった
充分にわかってはいないが、500〜600g/15ガロン(60ℓ)程度で週に2〜3回入浴するのが最も効果的でないかと考えるその他の意見として60歳の被験者から「リウマチ性の痛みが消えた」との意見もあった
【結論】
硫酸マグネシウムの風呂に浸かることが、体内のマグネシウム濃度を上昇させる簡単な方法であることが確認出来た
参考:http://mu-mederu.blogspot.jp/2015/05/mg.html
「お湯の温度50~55℃」という表記は、ちょっと疑わしい内容ですが・・・。40℃を超えると熱めのお風呂ですから、恐らく日本語訳のミスかもしれません。
そして家庭でエプソムソルトを入れる時は150Lで300g、0.2%で十分とされていますが、この論文では60Lのお湯で600gと、かなり高濃度の硫酸マグネシウム(エプソムソルト)を入れています。
単純計算で4倍以上は入れていますね。ですのでこの論文のマグネシウム濃度の数値は実際は変わってくるでしょうが、それでも皮膚からマグネシウムが入ることが証明された論文だと言えます。
自閉症児はフェノールに過敏反応していて硫酸化不全になっている
難しい言葉が並んでしまいますが、自閉症児は腸に問題を抱えていることが多いです。
しかしお腹が緩い、便秘気味くらいで病院に行くほどの大きな症状ではないので親もなかなか気がつきません。
自閉症児は特に小麦のグルテンと乳製品のカゼインの分解ができていなくて、未消化の状態で腸から体内に入ってしまうとも言われています。
その物質はモルヒネやアヘンのような興奮剤と似たようなものとなり、脳の神経に影響を及ぼしてしまうのです。
(もちろん全員がそうだという訳ではありませんが多いということです)
うちの長男も現在4歳で、1年前に尿の検査から未消化のペプチドが検出され、小麦と乳製品が合っていないことが分かったので現在も小麦と乳製品は摂らないようにしています。
他にも体内に入った毒素や老廃物を排出する機能が弱いので、行動や発語に影響があるとも考えられています。
食べ物の中に含まれているフェノールという成分は、通常は体外へ自然と排出されていくべきものですが、自閉症児の多くはフェノールを排出してくれる硫酸塩が足りないために体内に残ってしまいます。
このフェノール成分が排出されないと脳や神経に溜まっていき、異常行動や状態の不安定を引き起こしてしまうのです。
そこで行うエプソムソルト入浴は、硫酸塩を体内に補充してくれるのでフェノールを体外に排出することができ、結果としてデトックス効果につながります。
つまり、血中のマグネシウム濃度が一時的に上がり、体が元の濃度に戻ろうとする時に毒素を一緒に出してくれるということですね。
この際に肝臓や腎臓に負担がかかるので、内臓疾患のあるかたは使用に注意してください。
エプソムソルトの温熱効果で睡眠にも役立つ
「寝る子は育つ」というように、睡眠はとても大切です。自閉症児や発達障害のある子は夜中に何度も起きてしまったり、不眠が続く子も少なくありません。
幸いにもうちは夜は赤ちゃんの頃から良く寝てくれるので助かっています。それでも脳の成長はまだまだですが。
エプソムソルト入浴をすることで体が温まり持続するので、その後の睡眠にも効果があります。
お風呂に入って体温を上げておき、その後徐々に体温が元に戻り始める時に布団に入れて寝かせるとちょうど良く睡眠に入ることができます。
寝る3時間前には蛍光灯の白いライトをつけないようにする、テレビやスマホは見せないようして目に刺激がいかないようにするなどの対策も取り入れて下さいね。
まとめ
エプソムソルトと自閉症児の関係は、「治る」と断言できるものでも、医者が勧めているわけでもありません。
それぞれの自己判断で使用して頂けたら良いかと思いますが、エプソムソルトはミネラルですし、もし目に見える良い結果が出なかったとしても悪影響を及ぼすことは無いと考えて、うちでは使用しています。
それに母親の私の美容にも一役買ってくれるので常備しておいても損はないです!
市販の入浴剤にはよく分からない添加物や着色料がびっしりと入っています。
香りも色もないエプソムソルトは入浴剤を入れた感じがしないので物足りなさもあるかもしれませんが、子供に使うなら安全なものを選びたいですね。
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