ニュースで「危険な外来生物」と注意喚起されているヒアリ。
体や見た目で分かる特徴や大きさを比較してみました。
小さい子供にとってアリは身近な昆虫なので、ヒアリと日本のアリとの見分け方も知っておいて保護者はよく見てあげてくださいね。
ヒアリの特徴や大きさを比較!日本のアリとの見分け方は?
環境省外来生物対策室によると、見つけたアリがヒアリかどうかは専門家が顕微鏡で観察をしてみないと正確には分からないのだそうですが、肉眼でも大体の特徴をみることができます。
ヒアリはハチ目アリ科フタフシアリ亜科ソレノプスィス属です。
- 赤っぽい色でツヤツヤ
- 腹部(お尻の方)の色は頭より暗め
- 働きアリの大きさは2.5mm~6.5mm
- 雄アリは羽がついていて大きさは5~6mm
- 女王アリの大きさは7~8mm
- 背中に二つの小さなコブがある
強力な針を持っていて、刺されることで痛みやかゆみが出たり、ひどいと蕁麻疹などのアレルギー症状が出ることもあります。
アレルギー症状の中でもアナフィラキシー反応が出てしまうと最悪の場合は命の危険もあります。
アメリカでは年間で1400万人の人がヒアリに刺されていて、過去の例では2006年に女性が1名、2013年に少年が1名、2016年に女性が1名、ヒアリのアナフィラキシーショックにより犠牲になっています。
刺された人数と犠牲となってしまった人数の割合でいうとかなり低い確率ではありますが、それでも今まで日本にいなかった外来種が今後どんどん増えて定着してしまったらと思うと、危険になりかねない状態です。
日本によくいる代表的なアリ①【アシナガアリ】
ハチ目アリ科フタフシアリ亜科のアシナガアリ。
働きアリは4.5~8mm、女王アリは10mmです。
やや赤みがありますが、全体的に細長く、脚も長くてヒアリに見られる背中のコブはそれほど目立ちません。
日本によくいる代表的なアリ②【ムネアカオオアリ】
ハチ目アリ科オオアリ亜属のムネアカオオアリ。
体長が大きいのが特徴で、公園ではなく朽木が多い山で見かけられます。
働きアリは8~12mm、女王アリは16~17mmです。
背中の部分は赤いですが、頭とお尻は黒色です。
大きくて観察しやすいので初心者でも飼育ができます。
日本によくいる代表的なアリ③【クロオオアリ】
ハチ目アリ科ヤマアリ亜科のオオクロアリ。
大きさはムネアカオオアリと同じく日本にいるアリの中では最大級です。
働きアリは7~12mmで、光沢のない黒色または黒灰色です。
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ヒアリかな?と思ったら相談ダイヤルに電話!
前述の通り、見つけたアリがヒアリかどうかは素人にはもちろん判断がつきません。
国を挙げて注意喚起をしている状態ですので、
「まさかこんなところにはいないはず」
「間違っていたらどうしよう」
とは思わずに、とにかく相談してみましょう。
特に自宅の敷地内で見つけた場合、人体が刺される危険性だけでなくて配電線に巣を作ると電気系統が壊れてしまったり、農作物を食べられてしまう可能性もあります。
見つけた数が少ないのであれば普通の殺虫剤で駆除を先にしても大丈夫です。
数が多すぎる場合や巣を発見した場合はまずは相談して判断を仰ぎましょう。
ヒアリは「特定外来生物」に指定されている
特定外来生物とは、日本の外からやってきた生きているものの中で生態系や人の命、農林水産に被害を及ぼすものやその恐れがあるものです。
つまり「生かしておいてはいけない」ということですね。
放置しないで防除をしないといけません。
知っているのに報告しなかった、または逃がしてしまった場合にはその後に国が防除した際の費用を負担するように請求される可能性もあります。
ヒアリの他に特定外来生物に指定されているアリには、
- アカカミアリ(S. geminata アリ科ソレノプスィス属)
- アルゼンチンアリ(L. humile アリ科リネピテマ属)
- コカミアリ(W. auropunctata アリ科ワンスマニア属)
などもいます。
アルゼンチンアリは人体の被害はありませんが、繁殖力や競争力が高くて他の節足動物が減少する恐れがあり、広島県で1993年に確認されて以降日本に定着し広がりつつあります。
ヒアリの特徴や大きさを比較!日本のアリとの見分け方も知りたい!のまとめ
アリは世界で1万種類以上、日本国内でも280種類以上がいると言われています。
その中には普段見たことも無いような変わったアリもいるでしょうから、ヒアリだけを見つけるなんて素人じゃなくてもとても難しいことだと思います。
なので「ヒアリかな?」と思ったらとにかく公的な機関に相談してくださいね。
違う種類かもしれませんが、しっかり調べてもらえらば害のないアリだったということが分かるだけでも安心です。
また、虫が大好きなお子さんの場合は大人以上に細かな違いもよく観ているので、ヒアリなどの触ってはいけない危険な虫を画像やイラストで教えてあげましょう!
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